私は東証2部上場企業に勤めています。社内ではグループリーダーをさせていただいており、新卒の方たちの面接も行っています。自身の経験をもとにした中小企業の新卒採用体験談を書かせていただきたいと思います。企業によって、また面接官によって見るべき箇所は違うと思います。なので、あくまでも私個人の意見なのであしからず。多分これはどこの企業も同じかとは思いますが、まずは履歴書である程度の選別を行います。履歴書の字が汚い方はその時点でポイントダウンとしています。字は個人差がありますので、綺麗な字というよりかは丁寧に書いているかどうかを見ています。履歴書が雑だと仕事も雑だと思いますので。最近はパソコンで履歴書を作成している方も多いですが、中途採用時の経歴書などは別として、履歴書はやはり手書きの方が印象的です。次に資格や志望動機を確認しています。資格は、業務上外国人と接する機会が多いですので、ある程度の語学を必要としています。複数言語が話せる方はポイントアップです。
志望動機は、仕事内容がわからないのは当然ですので、それよりも意気込みや事前の下調べを十分に行ってきているかを重視します。ホームページの引用や、当社である必要がないのではという方もたくさんおられますが、全く評価できません。それよりも「業務を通じてスキルアップしたい」「経験を積んで独立したい」とか夢を持っている人の方が好印象です。履歴書である程度選別したら、気になる方の面接を行いますが、やはりある程度の礼儀やマナーは必須です。「時間に遅れない」「事故等で仕方なく遅れる場合はきちんと連絡する」「挨拶をする」などといった、本当に基本的なことですが、意外に出来ない方がたくさんおられます。私の面接では「志望動機を教えてください」などといった履歴書に記載されているような内容はあえて聞きません。
もちろん、経歴や資格についてどの程度の知識を有するかなどは確認しますが、面接を受けにくる以上はある程度の受け答えを準備しているかと思いますし、上記のようなありきたりな質問をしたところで、その人柄は何もわからないと思っています。あえて考えたこともないような質問、例えば「自分を色に例えると何色ですか?理由をつけて答えてください」などといった質問をよくしています。性格が悪いのかもしれませんが、突然の質問に対しても、それなりの答えを用意できる頭の回転の速さや、困ったときにどう対応するかで、その人のコミュニケーション能力をはかるようにしています。以上、私の体験談でした。新卒で就職を考えられている方の参考になればと思います。